日記

とてもふていき。

主宰・升味が公演の時にMAXやっていること

こんにちは☀️升味です。

 

前回公演および、前々回公演におこしいただいたみなさま、ありがとうございました!!!

関係者の皆様にも大変お世話になりました◎止めどないラブ◎

『くらいところからくるばけものはあかるくてみえない』はレンタル配信もやってます!!!ぜひ🌻

https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=74578&

 

1月公演『はやくぜんぶおわってしまえ』もYouTubeでフルでみれます!

https://youtu.be/Ikhya3tuzp4?feature=shared

 

世の中は相変わらずやってらんねえことばっかりですが、なんとか今年も生きていきましょうね。また12月にお会いしましょう!

https://hatetocheek.wixsite.com/hatetocheek/gugusdada2023

 

 

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毎回公演終わる度に、

「なんでこんな大変なことをわざわざ自腹でやってたんやろ???」

と思うのですが、協力者の方(あるいは新たなユニットメンバーかも?)を募るに辺り、升味が普段どういう業務をMAXでしているのか、以下にまとめてみました。

この中で私得意だ!ということあれば、ぜひご連絡ください!

 

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◎公演前

①企画立ち上げ

②予算組み

③オファー・ギャランティ交渉

④助成金リサーチ、申請

⑤広報スケジュール立て

⑥諸々ツイート

⑦助成団体、座組みメンバーと連絡

⑧プレスリリース作成・配信

⑨フライヤー掲載情報まとめ、校正、各所確認だし

⑩稽古NG確認、予定組み

⑪細々事務的連絡、打ち合わせ

⑫チケットシステム申し込み、整える

⑬諸々広報対応、企画提案

⑭JASRAC申請

⑮公演Webページ作成・適宜更新

⑯小道具衣装あつめ・購入

⑰グッズ作成、販売ページ作成

⑱動画制作

⑲招待選定、招待状送付

 

 

◎公演中 (一番落ち着く時期です。)

①売上確認

②会計処理 

③いろんな方にご挨拶

④追加広報対応、企画提案

 

◎公演後(この辺りが一番自信ないです。)

①会計書類集め

②助成金実績報告

③報酬振り込み作業

④源泉税納付

⑤確定申告準備

⑥あれば次回公演情報公開

 

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+週五フルタイム労働、稽古、作家・演出業務、次回公演準備などが重なります。

それぞれの仕事は全然楽しく出きるのですが、平行しようとすると色々無理が生じます。

 

こりゃさすがに「好きでやってるんだから」では解決できなそう、人に頼るべきっぽいと気付き、前々回公演くらいから、上記のいくつかのお仕事は手放しはじめております。

 

ただ、創作やユニットの将来を考えることにめちゃくちゃ集中できているかというと、そんなことはまだ全然なく……。日々の業務に追われ続けているのが正直なところです。

(そもそもあまり計画を立てて動くことが得意ではないにんげんです…。)

 

主宰として、経済的な責任と大小様々な決断の責任を背負うことには当然なるので、業務はもうちょっと少なめにしないと、いっぱいいっぱい過ぎて他の座組みメンバーに迷惑をかけてしまうこともあり……。 

 

また、必ず毎公演制作面を同じ方にオファーできるとは限らないので、引き継ぎの面で難しいと感じる部分もありました。

 

 

なので、今回出会いたいな~と熱望しているのは、「ユニットのこれからを考え、自身で色々と提案し、継続的・主体的に動いてくださる方」です!

まずはどういった形でご参加いただくかお話しし、公演にお試しで入っていただきます。(些少ですがギャラでます!)

それでお互いやっていきましょう!となればハッピーですし、結果的にそうならなくてもとりあえずトライアル期間はもうけたいなと思ってます◎

 

あとはやっぱり、果てとチークがずっとやっているテーマに共振してくださる方だといいなあ~と思います。

一緒に This Hell を生きていきましょ~。

素敵な出会いがあることを祈っております🌝

 

ご連絡はこちら↓

hatetohope15@gmail.com

 

 

Papa told me のこと②

こんばんは。

 

社会人になってから、とにかく仕事に自分の時間を奪われている!と感じるのが嫌になってしまいました。


家に帰ってからご飯食べて速攻寝るという健康的生活に耐えられず、ぼんやり2時3時まで起きていることが多いです。

それでも最近はだいぶマシで。マシで、というか寝落ちしているだけなのですが。
大体12時周りにはヨギボーの上ですやすやしています。

書き物をしていることが多いので、パソコンを抱えながらやや無理な姿勢で落ちるせいで、体中痛いしドライアイも顕著です。
常に目がかゆい。むくんでる。おまけに低気圧。ハアマジサイアク。
思わずギャルの人格が出ちゃいますが、ほんまみんなアゲで生きてこうな。

 

今日は久しぶりに起きちゃう日でありましたので、
Papa told me のお話をしようかと思います。

まだの方はぜひ①の方も読んでみてください~。

 

今回は一巻の大好きな所の話をしていきます。

 

まず、これはもう大前提!
で、
本当にこの作品のすごいところ!
なのですが、
とにかく読者に与える情報の取捨選択スキルが高い。
そのため心理描写にも過不足がない。
たった一コマの切なげな表情で、すべて理解できてしまうのです。

 

第一話「シティ チャイルド」の時点で、
その鮮やかな手腕が遺憾なく発揮されており、
信吉・知世親子の性格や彼らを取り巻く環境が、
極めてクリアに提示されています。

 

例えば、家族構成、住環境、親子の親密さ、知世の利発さ、
信吉が自由業者でベテラン主夫となった自分に感じている気おくれ・罪悪感のようなもの。
そして、知世本人が作中ずっと抱えることになる孤独・父に愛されないことへの不安、
田舎の祖母の”可哀そう”に脅かされる二人の生活等、
もうこの時点で知世と信吉の戦いは始まっており、
そしてこれからもずっと続くであろうことが示唆されています。

 

この情報量を嫌味なく読者に伝えるそのスキルに息をのんでしまいます。

何より第一話で私が好きなシーンは、
最後の方のページで、知世が自分を抱き上げた信吉に言うこのセリフです。

 

「重かったらそう言ってね

無理しなくていいからね

私 平気だからね」

 

同話冒頭で信吉が盗み読みした知世の作文には、
「お父さんのポケットに入っていつも一緒にいたい」
と書かれていました。

それを考えながら読むと、
この台詞と、大人びた知世の笑顔が、
それ自体は小さなコマなのに、とても胸に迫ってきます。

それを受けた信吉のモノローグもまたよくて。

 

―――時々
本当は僕の方が
彼女のポケットに入ってるんじゃないかと思う

 

榛野なな恵さんが素晴らしいのは、
特にセリフを受信した側、受け手の表情の描き方・内心のモノローグがとても細やかな所。
繊細な会話も、無遠慮に人を傷つける言葉(一話の場合は田舎の祖母の電話)の醜悪さも、どうしてこんなにまっすぐ飛んでくるんだろう、
解像度が高いんだろう、と惚れ惚れしてしまいます。
特にこのモノローグ含めラストのやり取りをがすごく衝撃的で、
この親子を好きにならざるを得ないというか、
応援せざるをえないというか、
見守りたいと強く思ってしまいました。

 

画面にはやや暖色のドライ感が漂っていて、
それもまたファンタジーとリアルな都会感の均衡を表しているように思います。

 

一話だけでこんなに話せてしまう。
恐ろしい作品です。

 

本日はこれまで!

おやすみなさい~。

Papa told me のこと①

こんにちは、升味です。

タンブラーが使いづらいことをようやく思い出したので、

はてなブログに引っ越しました。

 

呪詛のようなベルリン体験記をそういえば書いていました。

「おいおい」となる描写もありますが、まあまあ追い詰められていた時期なので、これはこれで残しておこうと思います。
面白いので。

 

以下はそのままタンブラーから引っ越した文章です。

 

このところ、いろいろな作業に追われておりますが、現実逃避のために好きな漫画のことを書きたいと思います。

のんびり1巻ずつ取り上げていこうかと思います。
たまにスキップするかもですが。

 

 

今回お話しするのは、榛野なな恵さんの『Papa told me』(1987年連載開始)です。

ジャンルとしては少女漫画かと思いますが、可愛らしい絵柄と裏腹に、語られるテーマはかなりシリアス。

社会の中で無責任に醸造され、人々を傷つける「”普通”の暴力」を見つめるキャラクターの視点も、シャープかつシニカルで、読み直す度に毎回痺れてしまいます。

 

日々起こる小さいけれどどうしても耐えられない違和感からはじまり、性的マイノリティ差別、性分業的価値観の両性への押し付け、鬱、いじめ、虐待等、非常に今日的な問題を取り上げています。

 

私は、「”普通”の強制への(静かな、時に激しい)反抗」という意味で、『赤ちゃんと僕』も大傑作だと思っているのですが、『Papa~』もそれに並ぶバイブルになっていて、いつでもどこでも電波のないところでも読めるよう、電子書籍を全巻購入し、スマホにダウンロードしています。

 

そして、とにかく登場人物のお洋服やライフスタイルがお洒落!

作品中にはファンタジー要素(アリス・メアリーポピンズ等英児童文学の雰囲気)も挟み込まれるのですが、その塩梅もすごく絶妙で、バランス感覚に優れた作家さんだと感じます。

モノローグも非常に詩的かつクレバーで、すべて自分の演劇に引用したいほど大好きです。これからどんどんご紹介したいと思います。

 

 

作品があまりに愛しすぎてうまく文章にできるか非常に不安ですが、温かい目でお読みください。

 

 

▼あらすじ
知世のパパは小説を書いてます。ママは夜空の星になりました。知世とパパは2人暮らしですが、いつも明るく生きています。自由で創造的な父子家庭をめざして、ドジったりするけど。小学生のちせちゃんが大人を相手にけなげに奮戦する、大好評シリーズ!!  
(公式より)

 

 

どうでしょう。

あらすじからはすごくポップな雰囲気を感じますよね。

 

ちがうぞ!ということではないのですが、作品を読んだ後に見ると、感覚的な齟齬があるようにも思います。

ので、なんとなくまとめてみました。

 

 

①知世と大人たち

確かに主人公・知世が、自分たちの”普通”を押し付けようとする大人相手に、怒りを覚えたり、虚しさを感じたりするシーンは多いです。

「知世ちゃんは”女の子”・”一人っ子”・”父子家庭”・”環境の悪い高層マンションの住人”だからかわいそう」。

祖母や親せきを含む多くの大人から、このように暴力的カテゴライズによって「不幸な子」とジャッジされてしまいます。

それに対して知世とお父さん・信吉は気の遠くなるような消耗戦を強いられているのです。
正面から戦って、彼らの考え方を変えることは何年何十年立とうと不可能だからです。
コミュニケーションの大いなる断絶に、親子は時に傷つきながら、「自由で創造的な父子家庭」と「星になったお母さんの居場所」を脅かすものをなんとか退け、守ろうとしています。

そのため、たとえ知世に大人を多少圧倒させる言動があったとしても、後味はいつもどこかビターなのでした。

 

②知世以外のたくさんの主人公

主に知世の生活や経験を描く一話完結の物語とされていますが、実はそこにはたくさんの複雑な背景を持ったキャラクターが存在します。

その全てが知世の視点で語られるわけではなく、彼らは彼らの内心を自身の言葉で表現します。そのため、どちらかというと群像劇の要素が強いように感じます。

登場人物は皆、どこか寂しくて、切なくて、でも明日からもここで生きていく以外に道がないことを知っています。
そんな彼らが時たま共振し、挨拶を交わし、過剰なつながりを求めず、束の間の休息を経て、新たな朝を迎える様子が、温かい手触りで描かれています。

 

 

③大人が読んで初めて救いになるかもしれない。
私が小学生の時に読んでいたら、おそらく理解できない感情や背景がたくさん描かれていて、今の年齢で読むからこそ、刺さり、救いになる作品だと思いました。

もちろん子供のころからこれを読んでいたら、いい意味で結構価値観違っただろうな、他人を傷つけることも少なかっただろうな、と思うので、お子様にもおすすめです。

以上が、あらすじを読んで思った本作の私的実感です。

 

まだまだ言葉にしたい良さがたくさんあります。

 

前置きからかなり長くなってしまいました、、、。

好きなところのすべてを文章に表現するのはなかなか難しいですね、、、。

 

次回は『Papa told me』の第一巻のとっっっっても好きなところを書きたいと思います!

時期は未定です!

では!

#漫画#演劇#papa told me#榛野なな恵#漫画レビュー